第43回日本看護科学学会学術集会
会長 田中 マキ子
(山口県立大学 学長)
第43回日本看護科学学会学術集会
会長 田中 マキ子
(山口県立大学 学長)
本学会は、「看護学の発展を図り、広く知識の交流に努め、もって人々の健康と福祉に貢献する」ことを目的に設立されました。設立当時の正会員は185名と聞いております。今では、9000名を超える学会員数となり、益々看護学の発展に寄与すべく躍進しております。このような伝統と躍動感あふれる日本看護科学学会の第43回学術集会を開催させていただくこととなり、身に余る光栄と存じます。本学術集会開催に向け、ご支援・ご鞭撻賜りました、理事長をはじめとする関係各位の皆様、代議員並びに会員の皆様に厚く御礼申し上げます。
さて、本学術集会のメイン・テーマは、「未来を拓く看護のサイエンス&アーツ:伝統と革新の融合」といたしました。まずテーマをと考えた時、直ぐに山口県萩市のご出身である 故 日野原重明 先生が提唱されました「看護のサイエンス&アーツ」が浮かびました。個性豊かな対象者に看護実践を深化・発展させるためには、科学としてのサイエンスと個への接近としての個性=芸術の面が重要と捉えました。また、看護学の発展には、伝統の継承という面と変化する面の融合が必要と考えました。教育講演やシンポジウムでは、伝統的な内容の追求と進化・発展としての追求として構成させていただき、両者の融合については、ご参加いただく皆様で行っていただこうと企画しました。招待講演では、「進化する看護ケアー米国からのメッセージ」としてBarbara M. Bates-Jensen先生にご講演いただきます。市民公開講座では、選定保存技術者である日本画家の馬場良治先生には、文化への科学的接近についてお話いただけることでしょう。
冬の山口には、「ふぐ」を代表とする食文化、壇之浦の合戦で入水した安徳幼帝を偲ぶための上臈道中など、口や目を楽しませてくれる出会いを企画させていただきます。研究に係る学術的交流が活発に行われることはもちろんですが、様々な出会い・ふれあいから、明日への活力を充電いただき、「参加して良かった! 楽しかった!」という学術集会となるよう、関係者一同、皆様方のご参加を心よりお待ちいたします。